アクリル加工の知っておきたい豆知識①
アクリルには見た目は同じでも、押出板とキャスト板という二つの種類があります
掲載日:2023年8月1日
●アクリルの押し出し板とキャスト板の違いは
押し出し板(メリットとデメリット)
- 低価格(キャスト板に比べて)
- 接着しやすい
- 厚み20㎜まで
- 色板の種類はわずか
- 温度や環境変化に弱い(熱に弱い)
キャスト板(メリットとデメリット)
- 色板が豊富
- 厚みはどこまでも分厚くできますが、規格は50㎜(透明のみ)
- 黒、白、乳白色は厚み20㎜まで。そのほかの色板は厚み15㎜まで
- 基本的にキャスト板は色や厚みなどオーダーメイドが可能です
- 板の厚みが一定ではない
- 材料を手作業で作る為、価格が高い
●押し出し板
アクリルの押出板は粘土状になっているアクリル樹脂をローラー機械で押し出して作ったアクリル板です。
それを、規格サイズにカットして3×6(3尺×6尺)サイズや定尺1100×1300サイズなどに切り分けられます。
厚みは最大で20㎜の厚みまでとなります。白色や黒色などの色物は厚いものはありません。
特性としては溶剤接着に向いており、熱を加える事によって曲げ加工がしやすいです。
特に多量生産が可能な為、一般的には板の価格がキャスト板の半額くらいなので多くの物件に使用されています。
●キャスト板
アクリルのキャスト板は2枚のガラスの間に、アクリル原料を流し込んで硬化させて作ったアクリル板です。
押し出し板に比べて硬度が高く、反りが出難いです。ガラスのサイズを変えることで様々なサイズを作れるので、押し出し板よりも大きな板の規格があります。
厚みは50㎜までが一般的で、黒色や白色などの色板は20㎜厚まで、その他の色板は15㎜厚までが最大です。
特性は様々な色の板があることです。きめ細かく耐久性が押し出し板より高く板の伸び縮みが一定なので熱をかけた成形加工や屋外での使用に適しています。また大きなサイズの水槽などに使用されています。
(担当:入江)